血圧を測りましょう コラム2021.08.20

血圧とは

体内を流れる血液は心臓がポンプの役割をし、規則正しく流れることで酸素や栄養素を全身に届けています。血圧は、この心臓から送り出された血液が血管の中を通った時に内壁を押す力(圧力)のことをいいます。病院や健康診断、家庭で測定されることがあるため、比較的身近な言葉だと思いますが、その値がどのような健康状態を表わしているのか、よくご存知ない方も多いと思いますので、今回は血圧について簡単にお話いたします。

血圧の基準値

血圧には、病院などで測る診察室血圧、自宅で測る家庭血圧、特殊な機器をつけて15分~1時間ごとに1日掛けて血圧を測る24時間血圧の3つがあります。一般的には診察室血圧と家庭血圧が用いられます。日本高血圧学会のガイドラインでは、血圧の値を次の表のように分類しています。
血圧値の分類

血圧の上下について

血圧のしくみ
血圧の上は最高血圧・収縮期血圧のことです。心臓が収縮して血液を送り出すことで血管に強い圧力がかかっているため血圧が高くなっている状態です。下は最低血圧・拡張期血圧のことで心臓が次に送り出す血液を取り込み拡張しており、血管内の圧力は下がっている状態を指します。

血圧の単位(mmHg)について

血圧で使用される単位mmHg(ミリメートルエイチジー)は、水銀を垂直に押し上げる力で血管に圧力をかけていることを意味しています。Hgは水銀を示す元素記号です。たとえば血圧160mmHgの場合、水銀を160mm(16cm)垂直に押し上げる力で血管に圧力をかけていることを意味します。

高血圧について

高血圧の要因はほとんどの場合、遺伝的要因(体質)や食塩の過剰摂取、肥満などが組み合わさって起こります。基準値を超える高血圧が続くと動脈硬化が進行し、脳卒中や心臓病、腎臓病など重大な病気になる危険性が高まることが分かっているため、早めに治療を開始することや生活習慣を見直すことが重要です。
一方、高血圧のほとんど自覚症状がなく、気付きにくいため“サイレントキラー”とも呼ばれます。そのため、普段から血圧を測る習慣を身につけることが大切です。最近では、役所や会社などに置いていることも多いかと思いますので、定期的に測ってみてください。健康のバロメータとして、血圧測定の習慣をつけてはいかがでしょうか。
生活習慣の修正
事務局 (007)